第二回上映会情報

アレクサンドル・メドヴェトキン監督作品『新しいモスクワ』(日本劇場初上映)『幸福』上映会とシンポジウム


日にち:2018年 8月4日(土)

場所:アテネ・フランセ文化センター(御茶ノ水)

時間:14:00〜『幸福』(65分)

15:30〜『新しいモスクワ』(77分)
17:00〜 シンポジウム 太田佳代子さんと本田晃子さんをお呼びして(入場無料、60分程度)

料金:一般=一回券1500円/二回券2500円

シニア・学生=一回券1300円
アテネ・フランセ文化センター会員=一回券1000円

※各回入替制、当日券のみ販売
※二回券は両作品ご覧いただけます
※シンポジウムはどなたでもご入場いただけます

企画:KINØアテネ・フランセ文化センター


 【監督】
アレクサンドル・イワノヴィチ・メドヴェトキン(1900−89) 
Александр Иванович Медведкин

アレクサンドル・メドヴェトキン
1900年にぺンザで生まれ、1989年にモスクワで亡くなったメドヴェトキンの一生は、ロシア革命とその後に続いたソヴィエトの歴史と並走するものだった。1920年代から諷刺劇を撮ることで頭角を現したメドヴェトキンは、やがて世界映画史上でも稀有な、撮影・編集・上映を兼ねた「映画列車」を編成し、革命の生産現場を奔走した。その成功により1930年代には十分な資金を得て3本の長編劇映画『幸福』、『奇跡の少女』、 『新しいモスクワ』を撮ったのだが、メドヴェトキンのあまりに鋭い諷刺性は時に検閲の対象となった。『新しいモスクワ』以降は再びドキュメンタリー映画に帰り、中国やべトナムにカメラを向けるなど共産主義者として精力的に活動を続けた。
メドヴェトキンはその長い活動期間に長短編合わせて数十本の膨大な作品を残している。しかし活動初期の1920年代から30年代初めにかけての作品は大部分が失われてしまっていること、現存する作品もフィルムの状態が良くないことなどの理由により、そのフィルモグラフィの全体はまだまだ解明途上にある。今回はメドヴェトキン紹介の足がかりとして、本国でも長らく陽の目を見ることのなかった『新しいモスクワ』を上映する。

 【作品について】
『幸福』 Счастье(1934/65分/35mm)

幸福
革命と農業集団化が迫るなか、「幸福」を求めてさまよう貧農フムィリの冒険をロシア民話の豊かなイメージを駆使して寓話的に描いた、ソ連サイレント映画末期の傑作コメディ。すでにトーキー映画が製作されていた1930年代前半にあって、メドヴェトキンはサイレント映画を選択し、ルボークと呼ばれる民衆版画に似た構成の画面を作り出した。メドヴェトキン固有の喜劇性が発揮され、同時代の映画監督エイゼンシテインに高く評価された作品。

『新しいモスクワ』 Новая Москва(1938/77分/DVD)

新しいモスクワ
主人公アリョーシャは、仲間と共にモスクワが成長して新しい姿を自動的に示す装置「動くモスクワ」を開発する。展覧会での披露を目指して列車に乗った彼は、道中で都会的な美しい女性ゾーヤと親しくなる。二人は共に装置を組み立てることになるが、気持ちのすれ違いから仲違いをしてしまい、関係を修復できないまま本番を迎える。二人は和解して、展覧会で成功することができるのか─。
作中で提示される「新しいモスクワ」像はスターリンの怒りを買い、フィルムはお蔵入りとなって、その後一般公開されることはなかった。撮影当時、すでに着手されていたモスクワ中心部の幹線道路拡大計画を背景に、共産主義者メドヴェトキンが独自のユートピアを描いた本作は、スターリン時代の光と闇を体現する作品でもある。

 【シンポジウム登壇者】

太田佳代子(CCA c/o Tokyoキュレーター)
建築編集者、キュレーター。2012年まで10年間、OMA のシンクタンクAMOに在籍。2013年より東京に拠点を移し、2014年ヴェネツィア建築ビエンナーレ日本館コミッショナー。2018年よりCCA c/o Tokyoキュレーター。おもな編集書に『Project Japan: Metabolism Talks…』(Taschen, 2011)など。

本田晃子(岡山大学准教授)
東京大学大学院総合文化研究科修了、博士(学術)。北海道大学スラブ研究センター、早稲田大学高等研究所等を経て、現在岡山大学文学部准教授。専門はロシア建築史および表象文化論。主な著書に『天体建築論——レオニドフとソ連の紙上建築時代』(東京大学出版会、2014年)など。

解説:梶山祐治(KINØ)
東京福祉大学特任講師。専門はロシア文学・映画。博士(文学)。博士論文『ボリス・パステルナークにおけるモチーフの構造研究』(東京大学大学院人文社会系研究科)。ロシア映画に関する論文に「新生ロシアの年代記作家として撮る──アレクセイ・バラバーノフのフィルモグラフィ考察──」『スラヴ文学研究』(vol.15, 2018)など。

司会:伊藤愉(KINØ)


アテネ・フランセの告知ページはこちら

 

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